「Julia 1.7」が公開
プログラミング言語Juliaの開発チームは11月30日、最新版となる「Julia 1.7」を公開した。
JuliaはLLVMをバックエンドに採用する高性能なプログラミング言語。LLVMを経由して多数のプラットフォームに向けネイティブコードにコンパイルでき、動的型付けでスクリプティング言語のように使える。数値計算などでよく利用され、アプリケーションやマイクロサービスも構築できる。Windows、macOS、Linux、FreeBSDに対応、ライセンスはMIT License。Julia 1.7は2018年に登場したバージョン1系の最新版で、3月に公開したバージョン1.6に続くリリース。前バージョンから79人が貢献したという。
デフォルトの乱数発生器(RNG)であるMersenne Twisterが変更となり、各TaskオブジェクトがローカルのRNGステートを持ち、スケジュールに依存しない再現性のある並列シミュレーションの実行が可能になった。マルチスレッドではこのほか、ランタイムにおける複数の競合状態の問題に対応し、マルチスレッド上のワークロードスケジュールのサポートを改善した。atomicも追加した。パッケージマネージャでは、REPLでレジストリにはあるがインストールされていないパッケージの自動インストール機能が加わった。
WindowsとNetwork File Systemsm(NFSs)分散ファイルシステム上でのレジストリの処理が高速になった。 このほか、Apple Silicon(M1ファミリ)のサポートなどの強化が加わっている。
Julia
https://julialang.org/