「Linux 5.15」が公開

 Linus Torvalds氏は10月31日、最新のLinuxカーネルとなる「Linux 5.15」の公開を発表した。最新のNTFSを実装する「NTFS3」ドライバーなどが加わった。

 Linux 5.15は、8月末に公開されたLinux 5.14に続く最新版。7回のリリース候補(RC)版を経ての公開となった。新しいNTFSファイルシステムドライバー「NTFS3」を導入した。Paragon Softwareが開発したもので、既存のものよりもNFTSの実装が改善しているという。インカーネルのSMBファイルサーバーksmbdを導入した。軽量かつ高性能でRDMA関連の高度な機能をサポートし、Sambaの補完と位置付けている。

 また、リアルタイムのロッキングでは、リアルタイムパッチのバルクPREEMPT_RTをマージした。有効時にはmutex、ww_mutex、rw_semaphore、spinlock、rwlockなどがRT-Mutexベースの変種に置換となる。特定のユーザー空間プロセスのメモリアクセスのパターンをモニタリングするData Access MONitor(DAMON)が加わった。メモリとCPUの両方の点で軽量で、どのメモリがアクセスされているのかがわかるという。process_mrelease(2)システムコールも導入した。既存のプロセスのメモリをより管理した方法で解放させるという。

ファイルシステムでは、Btrfsでfs-verity、id-mappedマウントのサポートが加わった。Apple Siliconの対応も継続しており、Apple M1 IOMMUドライバなどが加わった。

 このほか多数の機能が加わっている。

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