「Kotlin 1.5.30」が公開、Apple Siliconをネイティブサポート
チェコJetBrainsのオブジェクト指向プログラミング言語「Kotlin」開発チームは8月25日、最新版となる「Kotlin 1.5.30」を公開した。
Kotlinは静的型付け、Java互換性、安全性などを特徴とするプログラミング言語で、Java仮想マシン Webブラウザ、Androidを対象とする。 Kotlin 1.5.30は5月に公開した バージョン1.5系の最新版。開発チームはKotlin 1.6の準備を進めており、Kotlin 1.5.30はKotlin 1.5系の最後のリリースとなる。
Appleシリコンをネイティブでサポートした。Kotlin/JS IRバックエンドがベータ扱いに昇格、デバッグ体験も改善した。また、マルチプラットフォームでは、共有のネイティブコードでカスタムのcinteropライブラリを使えるようになった。アウトプットフォーマットとしてXCFrameworksもサポートした。このほか、1.6で導入予定の機能を実験的に加えた。その1つがsealedクラスとブーリアン型でのwhenステートメントのサポートで、YouTrackで280件の投票があるなど待望されていた機能という。有効にすることで、whenステートメントがexhaustiveではない場合に警告を出す。これにより、開発者が独自に関数を加えることなくコードの安全性を強化できるとしている。また、スーパーインターフェイスとしてsuspend関数を使用できるようになった(プレビュー扱い)。制限はあるものの、コルーチンデザインで不足していた部分を補うことができるとしている。
標準ライブラリでは、DurationとRegexのAPIを改善した。Gradleでも、Javaツールチェーンのサポートが加わるなど強化が加わった。Kotlin 1.5.30はプロジェクトのWebサイトより入手できる。
Kotlin
https://kotlinlang.org