オープンソースのビルド自動化ツール「Gradle 7.2」が公開

 ビルド自動化ツールのGradle開発チームは8月17日、最新安定版の「Gradle 7.2」を公開した。

 

GradleはJavaとGroovyで構築されたビルド自動化ツール。Java、C++、Pythonなどの言語を使って、モバイルアプリ、マイクロサービスなどを開発できる。Android Studio、Eclispe、NetBeansなどのIDEでもサポートされている。Gradle 7.2は4月に公開されたGradle 7系の最新版。

 プロジェクトが構築に用いるJavaバージョンを宣言できるJavaツールチェーンで、Scalaプラグインが加わった。ファイルコピー時の振る舞いを改善した。これまでは、expand(Map)でもCopyタスクが使われている際にコピーしたファイルのエスケープシーケンスを拡大していたが、Copy.expand(Map,Action)を使用することでエスケープシーケンスの自動変換を無効にできるようになった。

 

HTTPヘッダーベースの認証で、認証情報の処理を改善した。HttpHeaderCredentialsを使用するように設定すれば、プロジェクトの名称をmySecureRepositoryとすることで、GradleはmySecureRepositoryAuthHeaderName およびmySecureRepositoryAuthHeaderValueを検索する。このほか、バージョンカタログも強化した。

 性能では、OS間でビルドキャッシュのヒットを改善するアノテーションが加わった。GroovyまたはScalaで作成したプロジェクト向けに、configuration cacheを実験導入した。これを使用することで、設定フェイズの結果をキャッシュすることでビルド時間を短縮できる。ビルドのアウトプットを保存するリモートビルドキャッシュでは、信頼性を強化した。これらに加え、バグの修正や細かな機能改善が加わっている。

Gradle
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