「Debian 11(Bullseye)」が公開、exFATをサポート
The Debian Projectは8月14日、最新のメジャーリリース「Debian 11(Bullseye)」を公開した。
Debian 11は2019年7月に公開されたDebian 10(buster)に続くもので、2年1ヶ月の開発期間を経てのリリースとなった。1万1294件の新しいパッケージが含まれ、4万2821件が更新された。一方で、9500以上の古いパッケージが削除され、合計のパッケージ数は5万9551件という。 LinuxカーネルはLTS版の5.10がベースで、デスクトップ環境はGnome 3.38、KDE Plasma 5.20、LXDE 11、LXQt 0.16、MATE 1.24、Xfce 4.16が含まれる。Linux 5.10を土台とすることでexFATファイルシステムのサポートを実現した。LinuxカーネルのexFAT機能がexFATファイスシステムのマウントのデフォルトとなり、exfat-fuseパッケージを経由したユーザー空間のファイルシステム実装が不要になった。
control groups v2(cgroups-v2)をサポート、systemdはデフォルトでcgroups-v2を使用するようになった。cgroupsも設定により引き続き使用できる。また、systemdで、永続的ジャーナル機能がデフォルトで有効になった。ファイルは/var/log/journal/に保存される。openコマンドがxdg-openのエイリアスとして使用できるようになった。
ドライバレス印刷を強化し、IPP-over-USBプロトコルをサポートするipp-usbパッケージを導入した。USBデバイスをネットワークデバイスとして扱うことができるため、USB接続のプリンターもドライバレス印刷の対象にできる。日本語、中国語、韓国語などの言語向けの入力メソッドフレームワークFcitxが、バージョン4から5になった。Waylandのサポート、アドオンサポートの改善などの強化が加わっている。このほか、LibreOffice 7.0などソフトウェアパッケージも最新版にアップデートされている。
Debian 11は64ビットPC/Intel EM64T/x86-64(amd64)、,32ビットPC/Intel IA-32(i386)、64ビットリトルエンディアンMotorola/IBM PowerPC (ppc64el)、64ビットIBM S/390(s390x)、armel、ARMv7、arm64、mipsel(リトルエンディアンMIPS)64ビットリトルエンディアン(mps64el、ppc64el)などをサポート、プロジェクトのWebサイトより入手できる。
The Debian Project
https://www.debian.org/