「ArangoDB 3.8」が公開
米ArangoDBは7月29日、グラフデータベース最新版となる「ArangoDB 3.8」の一般公開(GA)を発表した。
ArangoDBは、グラフ、キー/バリュー、ドキュメントの3種類のデータモデルをサポートするマルチモデルデータベース。共通のクエリ言語AQL(ArangoDB Query Language)を備え、クロスプラットフォームのインデックス/テキスト検索エンジンも統合する。Windows、macOS、Linuxの他、KubernetesとDocker用のイメージも用意する。ArangoDB 3.8は、2016年に初版を公開した3系の最新版。2020年8月公開のバージョン3.7に続くリリースとなる。
アナリティクスユースケースを考慮した機能強化を図った。その1つとして、アナライザのパイプラインを作成するPipeline Analyzerが加わった。ArangoSearchで、複数のアナライザのチェーンエフェクトを1つにするアナライザ型”pipeline”を導入、大文字と小文字を区別しない検索のテキストの正規化とn-gram Tokenizerの適用などのユースケースで利用できるとしている。
また、AQLクエリを走らせてデータの操作やフィルタリングを行うアナライズ型”aql”も加わった。発音的に類似した言葉を検索するためのsoundexアナライザの定義などで利用できるとしている。
時系列データを分析するAQL Window Operationが加わった。また、グラフトラバーサルで、新しいトラバーサル”weighted”をサポートした。ArangoSearchでの地理空間サポートも強化した。このほか、レプリケーションプロトコルを改善し、マークル木ベースとなった。これにより、リーダーとフォロワー間の同期が高速になるという。UIとVisualizerの強化なども加わっている。
ArangoDB
https://www.arangodb.com