Linux Foundationが3DゲームエンジンO3DFを設立、AWSはLumberyardをO3DEとして寄贈

 Linuxを推進する非営利団体Linux Foundationは7月6日(米国時間)、「Open 3D Foundation(O3DF)」の立ち上げを発表した。第一号のプロジェクトとして、Amazon Web Services(AWS)の3Dエンジン「Amazon Lumberyard」を「Open 3D Engine(O3DE)」という新名称でホスティングする。

 Open 3D Foundation(O3DF)は、ゲームやシミュレーションなど様々な業界向けに、フル機能、高忠実度(Hi-Fi)のオープンソースのリアルタイム3Dエンジンを実現することをミッションとする。合わせて、Amazon Web Services(AWS)はマルチプラットフォーム3DエンジンであるAmazon Lumberyardを「O3DE」としてO3DFに貢献する。Amazon LumberyardはCryEngineを土台とした3Dゲームエンジンで2016年に発表した。今回新たにマルチスレッドのレンダラーなどを加え、拡張性のある3Dコンテンツエディタなどエンドツーエンドの開発環境を備えるとしている。

 今後、O3DFの下でApache License 2ライセンスで公開される。また、動作環境についても、現時点ではWindows OS、PlayStation 4、Xbox One、iOS、Androidだが、今後LinuxとmacOS、そしてクラウドを含む様々な環境で動くようにしていくとしている。開発者は商用条件などを気にすることなく、O3DEを利用して3D体験を構築できるとしている。

 O3DFの設立メンバーには、Amazonの他、米Adobe Systems、米Niantic、Red Hat(米IBM)、米Intel、米AccelByte、中国Huaweiなどが名を連ねている。今後数ヶ月かけてガバナンス構造などを定め、10月のイベント「O3DECon」で発表するとしている。

Open 3D Foundation(O3DF)
https://o3d.foundation
Open 3D Engine(O3DE)
https://o3de.org