「Linux 5.13」が公開

 Linus Torvalds氏は6月27日、最新のLinuxカーネル「Linux 5.13」公開を発表した。

 4月末に公開された5.12に続く最新版。7回のリリース候補(RC)を経ての正式版となった。コードネームは”Opossums on Parade”。Torvalds氏は5.12リリース時に5.13が大型になることを予想していたが、実際にリリースを告げるメーリングリストで、2000人以上の開発者から1万6000件以上のコミット(マージを含むと1万7000件)があったことを報告、「5系で最大のリリースの1つ」と記している。

 初期サポートとしてApple M1に対応した。まだ基本レベルのサポートにとどまり、今後改善していく。プロセッサ側ではこのほかにも、Intel Alder Lake Sグラフィック、AMDGPU FreeSync/Adaptive-Sync HDMIなどのサポートも加わっている。

 セキュリティモジュールとしてLandlock LSMが加わった。Landlock LSMは、特権を持たないユーザーがプロセスを制限できるアクセス制御を目指す機能。また、ClangのCFI(制御フロー整合性)もサポートした。

 BPF(Berkeley Packet Filter)仮想マシンから直接カーネル機能を呼び出すことができるようになった。各システムコールでカーネルスタックアドレスのオフセットをランダム化するオプションも加わった。

 このほか多数の細かな機能強化が加わっている。

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