「Firefox 88」公開、FTPサポートを無効へ

 Mozillaは4月19日、オープンソースのWebブラウザ最新版「Firefox 88.0」公開を発表した。FTPプロトコルが無効化となったほか、PDFフォームでJavaScriptの埋め込みをサポートした。Firefox 88は、3月末に公開されたFirefox 87に続く最新版。

 新機能として、PDFフォームでJavaScriptが埋め込まれたPDFファイルをサポートした。PDFファイルのJavaScript埋め込みの用途として、認証やその他のやりとりの要素で用いられることがある。Linux版では、タッチパッド(トラックパッド)でのピンチ拡大が利用できるようになった。Windowsなど他のOSでは、バージョン83で実現していた。

 バージョン88では、FTPサポートが無効になった。セキュリティリスクを削減するもので、暗号化されていないプロトコルの削除にもつながる。FTPサポートは、バージョン90で完全に削除する予定としている。セキュリティでは、クロスサイトのプライバシー漏洩から保護する目的で、Webサイト間でのユーザーの追跡を可能にするwindow.nameデータに関する機構を加えた。あるWebサイトから別のWebサイトに移行する際にwindow.nameをクリアにするもので、元のWebサイトに戻る時は同プロパティが復旧される。このほかにも、重要なセキュリティ修正が加わっている。開発者向けとしては、NetwokパネルにJSONフォーマットのHTTPレスポンスと生データの間をスイッチするボタンが加わった。 :user-validと:user-invalidのサポート、デバイスの解像度に応じて最適な画像を選択するCSSのメカニズム、image-set()も加わった。

 Firefox 88はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Firefox
https://www.mozilla.org/ja/firefox/