Linux Foundation、オープンソースプロジェクトのコラボレーションの影響を調べる調査部門立ち上げ
非営利団体のLinux Foundationは4月14日(米国時間)、調査部門Linux Foundation Researchの立ち上げを発表した。オープンソースプロジェクトの影響力やエコシステムを調べることで、問題解決の一助となることを目指す。
Linux FoundationはLinux Foundation Research(LF Research)立ち上げの目的について、オープンソースプロジェクトに対する理解を広げることと説明している。オープンソースプロジェクトの影響力、エコシステムのダイナミクスなど、オープンソースのコラボレーションの影響を調査し、必要としている意思決定者が利用できる結論を出すことにフォーカスする。これを通じて、世界が直面している重大な問題の解決に役立つと期待を寄せている。
実際の調査では、Linux Foundationのデータ、ツール、コミュニティを活用する。また、個人を特定できないデータや外部による制限のないデータは全て公開するなど透明性も保ち、企業、アナリスト、研究者は高品質なデータセットにアクセスできるとしている。
LF Researchを率いるバイスプレジデントとして、Blockchain Research Instituteで技術リサーチプロジェクトの開発と出版を手がけたHilary Carter氏を迎え入れたことも発表した。LF Researhはまた、アドバイザリボードとして、その分野の専門家を集めた輪番制の委員会も立ち上げる。
発表されている調査分野として、ソフトウェアサプライチェーンの安全性がある。2020年末に発覚した米SolarWindsのサプライチェーン攻撃への対応として、現在のソフトウェアのセキュリティの状況、既存の脆弱性を調べる。
Linux Foundationの執行ディレクターを務めるJim Zemlin氏は、「オープンソースエコシステムと貢献者のトレンドの両方の成果を測定するにあたって、リサーチは重要な方法」とし、「Linux Foundationはオープンなコラボレーションに関連した議論や意思決定に必要な洞察、トレンド、文脈を引き出すことができる」と記している。
Linux Foundation Research
https://linuxfoundation.org/research/