Open Collective、企業がオープンソース開発者に出資できる「Funds for Open Source」を発表

 コミュニティの持続性を支援するOpen Collectiveは3月24日、企業がオープンソース開発者を支援できるファンドプログラム「Funds for Open Source」を発表した。

 Open Collectiveは、非営利団体、イニシアティブ、プロジェクトなどが寄付を受け付けたり、経費を支払ったり、予算を管理するなどのことができるプラットフォームを提供する。オープンソースプロジェクトカテゴリでは、2500件以上のプロジェクトが参加している。

 Funds for Open Sourceは企業がプロジェクトではなくFundsに支払うことで、オープンソースプロジェクトに投資できる仕組み。集まったFundsから他のプロジェクト、貢献者などに資金が再分配される。Funds for Open Source立ち上げの背景として、企業と開発者の間に境界があると指摘している。

 企業によるオープンソースの活用が進むと同時に、開発者の起用と維持、コミュニティでの存在感、自分たちのニーズに合わせたプロジェクトの拡張などの理由からオープンソースプロジェクトを支援したいという企業が増えているという。一方で、オープンソースプロジェクト側も支援を必要としているが、オープンソースプロジェクトは分散したチームが自律的に作業をしていることが多く、メンバーの中には企業に所属している人もいる。正式な契約や合意が通常のビジネスとは異なることを受け、企業がオープンソース開発者に支援できるファンドを立ち上げることにしたと説明している。

 例えば、Google ChromeはWeb Framework & Tools Performance Fundを通じて17のプロジェクトに投資しているが、Googleの財務部門が場所も形態も異なる17のプロジェクトに個別に投資することは難しいとしている。

 すでに米Airbnb、米Salesforce、米Indeed、韓国SamsungなどがFundsを立ち上げているとのこと。Open Collectiveは、「オープンソースプロジェクトのために働くことが営利企業に勤務するキャリアの代替となり得る」というミッションを表明している。

Open Collective
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