Google Cloud、Python Software Foundationの最上位スポンサーに

 プログラミング言語「Python」を推進するPython Software Foundation(PSF)は2月11日、Googleがビジョナリースポンサー(Visionary Sponsor)として加わったことを発表した。

 Googleは2010年よりスポンサーとしてPSFを支援しているが、今回最上位のビジョナリースポンサーとして35万ドル以上を3つのプロジェクトの資金として寄贈するほか、技術の提供なども行う。3つのプロジェクトは、1)PyPI(Python Package Index)のマルウェア検出の開発、2)土台をなすPythonツールとサービスの改善、3)常駐のCPythonの開発者の雇用となる。Python Steering CouncilとPSFは今後、CPythonの開発にあたって、分析メトリクスを通じた優先順位の決定、バックログの対応などを支援する開発者を探す計画という。これらの資金援助を通じて、サプライチェーン型攻撃に対するセキュリティの改善につなげたいとしている。また、Google Cloudインフラの提供も継続する。これには、PSFが運用するPyPIなど重要なインフラが含まれているという。

 このほか、Google Cloud Public Datasets(一般公開データセット)プログラムをPyPIダウンロードの統計とプロジェクトメタデータ向けに提供、Google CLoudアカウント保有者はBigQueryを使ってデータセットのクエリができるという。

 Google Cloudは12日付けのブログで、「このような形でPSFを支援することは、Pythonエコシステムが今後長きにわたって強く存続可能な将来があることの支援につながる」と記している。Googleが就任するVisionary Sponsorは新しいスポンサーカテゴリとなる。既存のスポンサーとしては、サスティナビリティスポンサー(Sustainability Sponsors)に米Salesforce.com、メンテニングスポンサー(Maintaining Sponsors)として米Fastly、米Bloombergのエンジニアリング部門、Microsoft Azure(米Microsoft)、米CapitalOne、貢献スポンサー(Contributing Sponsors)としてRed Hat(米IBM傘下)、米Latacoraが名を連ねている。スポンサーカテゴリにはこのほか、Participating Sponsor、Associate Sponsorがある。

Python Software Foundation(PSF)
https://www.python.org/psf/