「Linux 5.11」が公開

 Linus Torvalds氏は2月14日、「Linux 5.11」を公開した。2021年初のリリースとなり、ファイルシステム、ハードウェアなどで多数の強化が加わっている。Linux 5.11は2020年12月に公開されたバージョン5.10に続く最新版。7回のリリース候補(RC)リリースを経ての正式版公開となる。

 ファイルシステムでは、btrfsで多数の強化が加わった。破損したディスクやbtrfsでフォーマットされたパーティションからデータを修復できるrescue=マウントオプションが加わった。ユーザー空間でより詳細なファイルシステム情報をエクスポートできるようになり、高負荷下での非同期の停止処理に関連した修正も加わっている。F2FSでは、ファイル単位のデータ圧縮をサポートし、圧縮されたファイルを制御できるioctl()が加わった。NFSでは再エクスポートが可能になり、NFS 3経由でNFS 4.2を再エクスポートできる。Cephでは暗号化プロトコル「msgr2.1」のサポートが加わった。OverlayFSでは、ユーザー空間で特権のないマウントが可能になった。XFSは修正モードとしてファイルシステムのフラグをサポートし、ユーザー空間で修正されるまで、フラグ付きファイスシステムをマウントしないオプションが加わった。

 仮想化では、ユーザーモードでsuspend-to-idleのサポートが加わり、サスペンドしたインスタンスをSIGUSR1シグナルでレジュームできるようになった。また、仮想マシンへ(から)のメモリの追加や削除ができるメカニズムで、ホストのカーネルのメモリブロックサイズより大きなメモリをサポートするbig block modeをサポートした。

 ハードウェア側では、AMDの「Van Gogh」および「Dimgrey Cavefish」のGPUの初期サポートが加わった。AMDのスケジューラSchedutilの性能も改善した。Intelのセキュリティ機構「SGX(Software Guard Extensions)」のサポート、グラフィック性能最適化機構である非同期ページフリップの対応、「Integer Scaling(IS)」グラフィックのサポートなどが加わった。ARMベースのAndroidベースのゲームコンソール「OUYA」のサポートも加わっている。OpenRISC、RISC-Vでも強化が加わっている。

 このほかにも、ストレージ、ネットワーク、メモリ管理などで多数の強化が加わっている。

kernel.org
https://www.kernel.org/