Ubuntuベースの商用Linux「Linspire 10」が公開

 Ubuntuベースの商用Linuxディストリビューション「Linspire」の開発チームは2月8日、最新のメジャーリリースとなる「Linspire 10.0」を公開した。

 LinspireはDebian GNU/Linux、Ubuntuを土台としたLinuxディストリビューション。起源は2001年の「Lindows」に遡る。Wine APIをベースに、主要なWindowsアプリケーションを動かすLinuxシステムを開発するプロジェクトとして開発が進んだが、その後アプローチを変換。その名称に対しては、米Microsoftと法廷で争い、和解に当たって名称をLinspireに変更した。その後、Xandrosに売却された後に開発打ち切りとなり、Freespireとして誕生。2018年には企業向けのオープンソースコンサル企業である米PC/OpenSystemsがLinspireとFreespireをXandrosから取得。現在はLinspireは有償で、Freespireは無償で提供されている。

 Linspire 10は、2020年8月に公開されたバージョン9に続くメジャーリリース。Ubuntu 20.04 LTSを土台とする。デスクトップ環境は、カスタマイズのGNOME 3.36 Desktopで、Linuxカーネルは5.8.0-41。後ほどXFCEのスピンも公開する予定。ブラウザは「Google Chrome 88」、電子メールは「Thunderbird 68.12」メディアプレイヤー「VLC」「Rhytmbox」、生産性スイート「LibreOffice」などのアプリケーションを含む。「Microsoft Powershell 7.1.1」もあり、UEFIにフル対応する。

 LinspireはプロジェクトのWebサイトより購入できる。料金は29.99米ドル(1ライセンス、セルフサポート)から。企業向けに席数無制限の料金や家族向け料金もある。

Linspire
https://www.linspirelinux.com