オープンソースファイアウォール「pfSense」の商用版が「pfSense Plus」に変更へ

 オープンソースのファイアウォールOS「pfSense」を開発・提供する米Netateは1月21日、2月より商用版「pfSense Factory Edition(FE)」を「pfSense Plus」と名称変更することを発表した。

 pfSenseはBSDベースのファイアウォールOS。エッジのファイアウォール、ルーター、VPNなどの機能を備え、家庭、企業、教育機関、政府期間などで採用が進んでいる。リリース回数は46回、ダウンロードの回数は200万件を超え、半分以上がアクティブに利用しているという。これまで無償のコミュニティ版「pfSense Community Edition(CE)」と、pfSenseの商用フォークとしてNetgateのアプライアンスに事前インストールされるpfSense FEを提供してきた。2つの違いとして、FEにはARMなどハードウェアサポート、Amazon Web Services(AWS)などクラウドサービスプロバイダ(CSP)のサポート、設定ウィザードなどがあるだけで、ほぼ類似したものだった。

 今回の名称変更に合わせて開発も変更、CEはこれまでの土台をベースに強化・改善を続けるのに対し、FEは高度なファイアウォール、VPN、ルーターソリューションとしての機能を持たせる。そして、Netegateアプライアンスと新規のCSPパートナーマーケットプレイスのインスタンスにインストールされる標準ソフトウェアとなる。背景として、ユーザーより安全なネットワーク、性能、高度な管理機能などのニーズがあり、2004年に設計されたソフトウェアデザインでは対処できなくなっているとしている。

 pfSense PlusはNetgateのルーター「TNSR」と同様に「月.年」のバージョンを導入し、企業レベルのダッシュボード/レポート機能、802.11ac/axのアクセスポイント サポート、パケットフィルタの性能改善、新しいGUIなどの機能を盛り込んだものを2月に「pfSense Plus 21.02」として発表する。CE版も2月に「pfSense CE Release 2.5」として公開予定という。CE版については今後もGitHubでコードを公開し、ライセンスはApache License 2のままとしている。

米Netgate
https://www.netgate.com
pfSense
https://www.pfsense.org