Jupyter Notebookの後継、統合開発環境「JupyterLab 3.0」が公開

 Project Jupyterは1月5日、次世代のNotebooksインターフェイス「JupyterLab 3.0」の公開を発表した。デバッガーをデフォルトで同梱するなどの強化が加わった。プロジェクトのWebサイトより入手できる。

 JupyterLabはWebベースのインタラクティブな統合開発環境で、Jupyter Notebookの後継としてnotebook、ターミナル、テキストエディタ、ファイルブラウザなどの機能を持つ。npmパッケージとAPIによる拡張性も備える。JupyterLab 3.0は、2020年2月に公開されたJupyterLab 2系に続く最新のメジャーリリース。

 デフォルトでビジュアルデバッガーを同梱した。使用するには、xeus-pythonなどサポートするカーネルが必要。table of contents(目次)の拡張も同梱した。ドキュメントの構造を把握したり、ナビゲートするのに役立つとしている。ユーザーインターフェイスで表示する言語を設定できるようになった。別途、GitHubの言語パックリポジトリから言語パックをPythonパッケージとしてインストールする必要がある。

 Simple Interfaceモードを改善した。Single-Document Modeと呼ばれてきたインターフェイスモードで、より合理化されてドキュメント中心になった。ステータスバーのトグルからモードを切り替えることができる。モバイルのサポートも強化し、コンパクトなレイアウトを導入、ウィンドウが縮小されると自動でSimple Interfaceモードに切り替わるようになった。

 拡張も強化し、JupyterLabを再ビルドしたりNode.jsインストールをすることなくインストールできる事前構築済みの拡張(prebuilt extensions)として配布できるようになった。pip、conda、mambaなどのパッケージマネージャを使ってPythonパッケージとして配布できる。拡張を開発する開発者は、TypeScript拡張cookiecutterテンプレートを使うことで、デフォルトで事前構築済みの拡張を開発できるという。

 このほかにも多数の強化が加わっている。

JupyterLab
https://jupyterlab.readthedocs.io/