「Darktable 3.4」が公開、モジュールグループのカスタマイズをサポート
オープンソースのRAW画像編集ソフトウェアDarktable開発チームは12月24日、最新版となる「Darktable 3.4」を公開した。
Darktableはオープンソースの写真ワークフローアプリケーション。RAW現像をはじめ、デジタル写真の処理ワークフローのための機能を備える。JPEG、CR2、NEF、HDR、PFNなどの主要な画像フォーマットに対応、色管理はICCプロファイルをビルトインし、sRGB、Adobe RGB、XYZなどをサポートする。Darktable 3.4は、2019年12月に公開されたバージョン3系の最新版。8月に公開されたバージョン3.2に続くものとなる。
性能を強化し、画像処理アルゴリズムをCPU上で高速かつ拡張性のある形で動かすことができるとしている。NLM(Non-Local Means)およびProfiledのノイズ除去、バイラテラルフィルタ、ガイデッド(Guided)フィルタの操作が改善するという。
新しいモジュールとして色調整(Calor Calibration)が加わった。既存のチャネルミキサーモジュールを内包し、ホワイトバランスなどの色順応機能も備える。filmic RGBで、dynamic range mappingなど3種類のビジュアル化モードが加わった。Tone Equalizerも改善し、露出非依存のガイデッドフィルタ(eigf)がデフォルトとなった。
リクエストが多かった機能として、モジュールグループのカスタマイズをサポートした。ユーザーがモジュールをグループ化し、処理モジュールを割り当てることができる。これにより、”favourites”グループと”more modules”は削除された。このほかにも、マップビューの変更、テザリングビューの安定性強化などが図られている。
最新版ではまた、ドキュメンテーションを同時に公開した。ドキュメンテーションではまた、これまで複雑なXMLを使ってHTMLやPDFにコンパイルしていたのが、dtdocsプロジェクトとしてMarkdownを使ったメンテナンスしやすい構造にした。dtdocsは現時点では英語のみ、既存のドキュメンテーションを置き換えるレベルではないため、既存のドキュメンテーションも引き続き提供する。
Darktable 3.4はWindows、Linux、macOS、BSD、Solaris11、GNOMEなどに対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。
Darktable
https://www.darktable.org