「Apache Kafka 2.7」公開、ZooKeeper依存を削減

 分散ストリーミングプラットフォームのApache Kafka開発チームは12月21日、最新版となる「Apache Kafka 2.7.0」公開を発表した。

 Apache KafkaはScalaとJavaで実装された分散型イベントストリーム処理ソフトウェア。スループット、拡張性、可用性、データの安全性などの特徴を備える。Apache Kafka 2.7は2018年に登場したApache Kafka 2系の最新版。

 以前から進めているApache ZooKeeper削除に向けた作業を進め、AlterIsr APIを導入した。パーティションリーダーとISR(In Sync Replica)の状態をアップデートできるもので、メタデータのリクエストが最新の状況を反映するなどのメリットがあるという。メタデータクォーラム向けにRaftプロトコルを実装、コアコンセンサスプロトコルを含むraftモジュールを別に用意し、コントローラーの統合が完了するまではスタンダロンのサーバーでRaft実装の性能を試すことができるという。

 TCP接続のタイムアウトの設定が可能になり、初期メタデータのフェッチも改善した。

 このほか、ファイルベースのキーとしてJKSまたは PKCS12に加えて、SSL認証とプライベートキーとしてPEM(Privacy-Enhanced Mail)を利用できるようになった。ブローカー上でのコネクションの作成を制限する機能なども加わった。

 Kafka Streamsも強化し、トレースレベルのエンドツーエンドプロセスの遅延メトリクスが加わった。また、レポートでRocksDBプロパティのメトリクスが追加されたことでメモリやディスクの消費量をレポートするようになった。このほかにも多数の細かな機能強化が図られている。

Apache Kafka
https://kafka.apache.org/