「OpenZFS 2.0」が公開、FreeBSDとLinuxのサポートを統合

 オープンソースのZFSファイルシステム実装OpenZFSの開発チームは11月30日、最新のメジャーリリースとなる「OpenZFS 2.0」公開を発表した。FreeBSDとLinuxのサポートを単一のリポジトリに統合した初のバージョンとなる。

 OpenZFSはオープンソースのストレージプラットフォームで、ファイルシステムとボリュームマネージャーの両方の機能を備える。LZ4、GZIP、ZSTDなどの圧縮方式を利用でき、容量は256兆ヨビバイト(2^128バイト)までをサポートする。ネイティブでの暗号化ハードウェアアクセラレーションのサポート、データ破損に対する保護、ローカルまたはリモートの複製などの特徴がある。

 OpenZFS 2.0は、ZFS on LinuxプロジェクトがOpenZFSと名称変更したことを受け、2.0として開発された。8月に最初のリリース候補が出てから7回のリリース候補(RC)を経ての公開となる。LinuxとFreeBSDの両方が同一のリポジトリでサポートとなり、それぞれが全機能を利用できる。Linuxはカーネル3.10から5.9をサポート、FreeBSDは12.2、stable/12、13.0をサポートする。

 永続的L2ARCのサポートが加わった。これにより、通常はプールのインポート後に必要なキャッシュウォームアップタイムを削減できるとしている。米Facebookが開発しオープンソースとして公開している高速なリアルタイムデータ圧縮方式ZStandard(zstd)のサポートが加わった。圧縮レベルはGZIPと同様あるいは改善され、性能は高速になるとしている。ミラー化された仮想デバイスをローカルブロックアドレス(LBA)で再構築できるシーケンシャルな再同期化を導入した。また、機密情報の保護などを目的にデータのサブセットをターゲットシステムに送信できるRedacted zfs send/receiveも加わった。

 このほかにもコマンドの変更や多数の機能が加わっている。

OpenZFS
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