オープンソースの動画編集ソフトウェア「Kdenlive 20.08」が公開

 オープンソースの動画エディタ「Kdenlive」開発チームは8月17日、最新版となる「Kdenlive 20.08」を公開した。

 KdenliveはQtとKDE Frameworksライブラリ上に構築したオープンソースの動画エディタ。FFmpeg、freiOr、movitなどのオープンソースを利用するノンリニア動画編集技術MLT Multimedia Frameworkで動画の処理を行う。プロジェクトは2003年にスタートし、KDEプロジェクトの一部として開発され、様々なディストリビューションに含まれている。

 Kdenliveは年3回のリリースサイクルを持ち、Kdenlive 20.08は4月に公開したバージョン20.04に続く最新版。安定性の強化に加え、複数オーディオストリームのサポートなどの機能も加わっている。

 最新版では、古くからあるコンマと点のコンフリクト問題を修正するために、プロジェクトファイルのリファクタリングを行った。そのため、最新版で作成したプロジェクトファイルは後方互換性がないという。また、オーディオサムネイル生成、JPGイメージシーケンスの再生などの性能も強化した。

 インターフェイスのレイアウトが新しくなり、動画レビューのロギング、タイムラインの編集、オーディオミキシングなどの作業スペースのレイアウトを改善した。オーディオでは、高度なオーディオワークフローの実装に向けて複数のオーディオストリームをサポートした。次期版では、オーディオルーティングやチャネルマッピングを導入する予定という。

 Clip Monitorにズームバーが加わったほか、キーフレームの調整が容易になった。また、キャッシュ管理インターフェイスでは、キャッシュ/プロキシしたファイル、バックアップしたデータの容量の管理ができる。

 このほか、新しいショートカットの追加など、細かな機能強化が加わっている。

Kdenlive
https://kdenlive.org/en/