オープンソースのサーバーレスフレームワークプロジェクト「CloudState」

 米Lightbendは8月27日(米国時間)、オープンソースのサーバーレスフレームワーク「CloudState」プロジェクトを発表した。Knative/Kubernetesスタック上でステートフルなワークロードを実現するという。

 サーバーレスはクラウドサービスの利用形態の1つで、サーバーインフラやOS、ミドルウェアの管理に加えて、プロセスの起動管理などもクラウドサービスプロバイダに任せる点が特徴となる。必要となる処理を小さなプロセスに分割し、イベントやリクエストの発生に応じてプロセスの起動・停止を頻繁に行うことで、サーバー使用料金や管理コストの削減が期待できる。サーバーレスを実現する手法の1つであるFaaS(Function as a Service)はすでに大手クラウドサービスプロバイダによって提供が開始されている。

 CloudStateは、マイクロサービスや機械学習など汎用のアプリケーション開発をサポートする次世代のサーバレス促進を目指す。プロジェクトはGoogleのサーバーレスプラットフォームであり、Kubernetesを土台にする「Knative」に着想を受けており、イベント駆動型アーキテクチャ向けに設計した。多言語のgRPCベースのAPIを備え、永続的な機能を様々なサーバレスプログラミングモデルで利用できるという。米Oracleの高性能な仮想マシンGraalVMもサポートし、起動時間を高速化しフットプリントを小さくできるという。

 機械学習モデルのトレーニングと提供、低遅延の予測とレコメンや異常検出の提供、ユーザーセッション、ショッピングカートなどのよくあるステートフルユースケースに取り組む。イベントソーシング、キーバリューストア、P2Pメッセージング、CRDT(Conflict-free Replicated Data Type)などの分散ステート管理パターンのリファレンス実装を目指す。

 CloudStateは現在、最新のバージョン0.4.3をプロジェクトのWebサイトで公開している。

CloudState
https://cloudstate.io/