米GitHub、Web技術を利用したアプリ開発フレームワーク「Electron 6.0」を公開

 「Electron」開発チームは7月30日、最新のメジャーリリースとなる「Electron 6.0.0」を公開した。ElectronはJavaScriptでネイティブアプリケーションを開発できるフレームワーク。

 ElectronはJavaScriptやHTML、CSSなどのWeb技術を使ってネイティブアプリケーションを構築できるフレームワーク。米GitHubが開発を主導しており、同社の提供するコードエディタ「Atom」などで採用されている。ChromiumやNode.js、JavaScriptエンジンV8の技術を利用しており、デバッグやプロファイリング、ネイティブメニューと通知、自動アップデートなどの機能も提供する。対応プラットフォームは、WindowsおよびmacOS、Linux。

 Electronは12週間のリリースサイクルで開発されており、Electron 6.0は4月に公開されたバージョン5系に続く最新版。Chromeの安定版(バージョン76)と同日リリースとなった。Chromium(バージョン76.0.3809.88)のほか、Node.jsはバージョン12.4、V8はバージョン7.6.303.22をサポートする。

 バージョン5から取り組んでいるPromiseサポートの改善を継続した。Promiseは非同期処理を記述しやすくするためのオブジェクトで、Electronではコールバックを利用していたメソッドについてPromiseを使ったものへの置き換えが進められている。

 macOSでセキュリティのために導入されている「Hardened Runtime」機構への対応として、複数のHelperアプリケーションがサポートされた。レンダラー向けのElectron Helper (Renderer).app、GPU処理のElectron Helper (GPU).app、それにプラグイン向けのElectron Helper (Plugin).appが利用できる。

 このほかにもバグの修正を含む細かな機能強化が図られている。

Electron
https://electronjs.org/