「digiKam 6.0」リリース、動画ファイルのサポートを強化

 オープンソースで開発されている写真エディタ「digiKam」開発チームは2月20日、最新のメジャーリリースとなる「digiKam 6.0」のリリースを発表した。動画ファイルのフルサポートなど、多数の新機能が加わっている。

 digiKamはWindowsやmacOS、Linuxで動作するデジタル写真管理アプリケーション。Qtベースで構築されたユーザーインターフェイスを備え、画像ファイルの管理、編集、共有、RAW形式ファイルの現像といった機能を持つ。

 DigiKam 6.0は2016年7月に登場した5系に続くメジャーリリース。本バージョンでは動画ファイル関連の機能が強化され、動画でも写真と同じ管理機能が利用できるようになった。動画ファイルのサポートにあたっては、digiKamの土台となっているメタデータ管理ライブラリ「Exiv2」ではなく「QtAV」をベースとしている。QtAV採用については、Exiv2は動画サポート機能が完成しておらずクラッシュの恐れがあるため、ffmpegコーデックを直接利用するQtAVを採用したと説明している。メタデータパーサーにffmpegを使い、ffmpegのC APIでデータベースとやりとりする形にした。

 200以上のRAW画像フォーマットを新たにサポートするというlibraw 0.19に対応することで、RAW画像のデコードエンジンが対応するカメラの種類を拡大した。Apple iPhone 8/8 plus/X、Samsung Galaxy Nexus、Galaxy S3/S6(SM-G920F)/S7/S7 Edge/S8(SM-G950U)などのスマートフォンのカメラはもちろん、キヤノン、ニコン、パナソニック、ソニーなど多数のデジカメが新たにサポートされるようになった。

 アルバムビュー、Image Editor、Light Table、Showfotoなど、どの画面からでもエクスポートやインポートなどの主要なツールを利用できるようになった。このほか、類似データを別のファイルに保存するためのデータベースファイルが加わり、TimeAdjustツールも復活した。OAuth認証のサポート、Windowsサポートの強化も加わっている。また、ソースコードのリファクタリングを進めることで外部の依存性を削減したと報告している。

digiKam
https://www.digikam.org/