米Facebook、高速なデータ圧縮アルゴリズムを実装した「Zstandard 1.3.5」を公開

 米Facebookの可逆圧縮アルゴリズム「Zstandard(Zstd)」開発チームが最新版「Zstandard 1.3.5 “Dictionary Edition”」を公開した。ディクショナリ圧縮の性能強化が最大の特徴となる。

 Zstandard(zstd)はCで作成されたリアルタイムの圧縮向けの高速なロスレス(可逆圧縮)アルゴリズム。圧縮比率に優れ、.zst、.gz、.xz、.lz4形式で出力、デコードできるコマンドラインツールを提供する。ライセンスはBSD LicenseとGPLv2のデュアルライセンス。

 Zstd 1.3.5は、2017年7月に公開されたバージョン1.3の最新安定版。ディクショナリ圧縮の性能にフォーカスした。特に16KB以下の小規模なデータの圧縮で性能を改善し、前バージョンと比較して最大で15倍の改善が図れるという。

 性能以外では圧縮レベルでの調整も行われた。レベル19でも8MBのウィンドウサイズの上限を保持することで、圧縮のためのメモリを維持できるという。

 コンパイル時でのlibzstdのコンテンツの選択が可能になった。デフォルトではすべてを含むが、マクロの設定で一部の機能を削除できる。ディクショナリービルダーのサポート削除などを行うことでライブラリのサイズを調整できるとしている。

 コマンドラインインターフェイス(CLI)でもoverlapLogをマニュアルで設定可能になるなど修正が加わった。またOpenBSDのサポートも加わっている。

Zstandard(Zstd)
https://github.com/facebook/zstd