「Kubernetes 1.9」リリース、Apps Workloads APIが正式機能に

 コンテナクラウド構築ツール「Kubernetes」開発チームは12月15日、最新版となる「Kubernetes 1.9」を公開した。「Apps Workloads API」が正式版機能となったほか、Windowsワークロードのサポートがベータ機能として提供される。

 Kubernetesはコンテナ化されたアプリケーションのデプロイや管理を自動化するためのソフトウェア。Google社内で利用されていた技術をオープンソースで公開したもので、Linux Project傘下のCloud Native Computing Foundation(CNCF)のプロジェクトとして開発が進められている。

 Kubernetes 1.9は、10月に公開されたバージョン1.8に続く最新版。2017年に入り4回目のリリースとなる。

 Apps Workloads APIがベータ段階から正式版(v1)となった。これにはDaemonSet、Deployment、ReplicaSet、StatefulSetなどのAPIが含まれており、さまざまなアプリケーションコンテナを「Deployments」や「StatefulSets」といった単位で適切に管理できるようになる。また、現在ベータ段階のBatch Workloads API (Job and CronJob)はGAに向けた取り組みを進めているところだという。Kubernetes拡張のCustom Resource Definition(CRD)もベータから正式扱いとなり、デフォルトで有効になった。

 Windows Serverのワークロードのサポートがベータとなったほか、新たな実験的(アルファ)機能としてクラウドネイティブストレージ実装の標準化技術Container Storage Interface(CSI)サポートが加わった。新しいボリュームプラグインを容易にインストールでき、サードパーティのストレージ事業者はKubernetesのコアコードベースに加えることなく、容易にソリューションを開発できるとしている。

 GPUを使った機械学習などの高性能を要求されるワークロードを高速に行えるようにするSIG(Special Interest Group)のNodeハードウェアアクセラレーターもアルファ機能として搭載された。これ以外にも多数の機能が強化されている。

Kubernetes
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