オープンソースのチャット型コラボレーションツール「Rocket.Chat」や「Mattermost」を使ってみよう 4ページ

Mattermostのユーザー登録およびシステム管理

 Mattermostの起動後、「http://<Mattermostが稼動しているサーバーのホスト名もしくはIPアドレス>:8065/」というURLにアクセスすると、アカウント作成画面が表示される。ここで管理者として使用するユーザーのメールアドレスおよびユーザー名、パスワードを設定し、「Create Account」をクリックすると管理者ユーザーが作成される(図11)。

図11 Mattermostのアカウント作成画面
図11 Mattermostのアカウント作成画面

 続いてチームの選択画面が表示されるが、初期状態ではチームが作成されていないため、なにも候補は表示されない(図12)。チームを作成するには「Create a new team」を、そのまま管理画面を表示させるには「Go to System Console」をクリックする。

図12 Mattermostのチーム選択画面
図12 Mattermostのチーム選択画面

 チームの作成画面では、チーム名およびチームのURLを入力する(図13、14)。チーム名にはアルファベットだけでなく任意の文字が利用可能だが、チームのURLにはアルファベット小文字および数字、奪取のみが利用可能となっている。また、一部の単語は予約されていて使えない(この設定は管理画面から変更可能)。

図13 チーム作成画面。まずチーム名を指定する
図13 チーム作成画面。まずチーム名を指定する
図14 続いてチームのURLを指定する
図14 続いてチームのURLを指定する

 なお、筆者の環境ではFirefoxでチームのURLを設定できない(どんな文字を入力してもそのURLは使用不可能という旨が表示される)トラブルがあったが、Google Chromeで設定を行ったところ問題なく設定が行えた。

 Mattermostの初回ログイン時には簡単なチュートリアルが表示される(図15)。

図15 Mattermostへの初回ログイン時には簡単なチュートリアルが表示される
図15 Mattermostへの初回ログイン時には簡単なチュートリアルが表示される

 また、チャット画面はこちらもSlackと同様、画面下にテキストボックスが表示される形になっている。もちろんプライベートグループやダイレクトメッセージの作成も可能だ(図16)。

図16 Mattermostのチャット画面
図16 Mattermostのチャット画面

 画面左側のユーザー名横にある「⋮」をクリックすると、各種メニューが表示される。ここで、「Account Settings」をクリックすると「Account Settings」画面が表示される。ここではアカウント名やメールアドレスの設定、セキュリティ設定、通知設定のほか、表示をカスタマイズすることも可能だ(図17)。

図17 ユーザー名横にある「⋮」をクリックすると、各種メニューが表示される
図17 ユーザー名横にある「⋮」をクリックすると、各種メニューが表示される

 また、「Display」内の「Language」で「日本語(Beta)」を選択することで、ユーザーインターフェイスを日本語化できる(図18)。

図18 メニュー内の「Account Settings」をクリックし、「Account Settings」画面で「Display」をクリックすると言語設定を行える
図18 メニュー内の「Account Settings」をクリックし、「Account Settings」画面で「Display」をクリックすると言語設定を行える

 日本語ユーザーインターフェイスはまだベータ段階とのことだが多くの部分が日本語化されており、十分に実用的という雰囲気だ(図19)。

図19 日本語化されたユーザーインターフェイス
図19 日本語化されたユーザーインターフェイス

 メニューの「System Console(システムコンソール)」をクリックすると管理画面(システムコンソール)が表示される(図20)。ここではユーザーやチームに関する制限を設定したり、各種通知機能や統合機能などの設定、カスタマイズなどが行えるようになっている。

図20 各種設定を行うシステムコンソール
図20 各種設定を行うシステムコンソール

 なお、MattermostではルートURL(http://<ホスト名>:8065/)にアクセスしても新規ユーザー登録画面へのリンクは用意されておらず、メニューの「新しいメンバーを招待」からユーザーを個別に招待するか、「チーム招待リンクを入手」で表示される招待用URLを使用する必要がある(図21)。

図21 メニューの「チーム招待リンクを入手」をクリックすると、招待用のURLが表示される
図21 メニューの「チーム招待リンクを入手」をクリックすると、招待用のURLが表示される

機能的にはどちらも十分、開発現場以外での利用も可能

 さて、今回紹介したRocket.ChatとMattermostだが、どちらも現段階で十分実用的と感じた。Rocket.Chatは初期設定で日本語ユーザーインターフェイスが利用できるが、Mattermostの日本語ユーザーインターフェイスもベータ版とはいえ必要十分なものになっている。

 また、どちらもSlackからユーザーやチャット履歴、設定などをインポートする機能も備えている。そのため、すでにSlackを利用している場合でも比較的容易に移行できるだろう。

 また、Rocket.ChatもMattermostのどちらもユーザーインターフェイスが十分に洗練されているため、開発者以外のユーザーでも使いやすい。開発者だけでなく、一般的な会社内のコミュニケーションや、それ以外のグループなどの連絡ツールとしても活用できそうだ。