プロクシ/キャッシュサーバー「Apache Traffic Server 7」登場、HTTP/2 Server Pushに対応

 Apache Software FoundationとApache Traffic Serverプロジェクトは11月8日、最新版「Apache Traffic Server v7.0.0」を公開したことを発表した。HTTP/2 Server Push対応などが加わっている。

 Apache Traffic ServerはHTTP/1.1準拠のWebプロキシー/キャッシングサーバー。高速、拡張性などを特徴とし、プラグインAPIを利用して機能を拡張できる。HTTP Webプロキシとキャッシングに加えて、サーバーフレームワーク機能も備える。当初は米Yahoo!が社内開発していたものを2009年にApache Software Foundationに寄贈したもので、現在はApacheのトップレベルプロジェクト(TLP)として開発が進められている。

 Apache Traffic Server 7.0は、2015年9月に公開された6系に続くメジャーリリースとなる。6系の最新版は7月に公開された6.2。

 クライアントから明示的にはリクエストされていないコンテンツをクライアントに送信するHTTP/2 Server Pushのサポートが新たに加わった。利用にはプラグインとAPI呼び出しが必要。HTTP/2そのものもデフォルトで有効となった。IPv6もデフォルトで有効になっている。

 設定オプションが加わった一方で、クラスタリング、ICP(Internet Cache Protocol)が非推奨となった。SPDYプロトコルサポートも削除されており、代わりにデフォルトとなったHTTP/2を使うよう助言している。

 Apache Traffic Server v7.0.0はプロジェクトのWebサイトより入手できる。6系からアップグレードする際は、ユーザーが作成したプラグインをリコンパイルする必要がある。3.2以上からのアップグレード時、キャッシュは保持されるという。

Apache Traffic Server
http://trafficserver.apache.org/