マテリアライズドビューをサポートした「Cassandra 3.0」リリース

 Apache Software Foundationは11月10日、NoSQLデータベースの最新版「Cassandra 3.0」リリースを発表した。マテリアライズドビューやユーザー定義関数といった機能が導入され、性能も強化されている。

 Apache CassandraはJavaで実装された分散型データベース管理システムで、マスターレスアーキテクチャ、レプリケーションなどの特徴を持つ。もともとは米Facebookが大規模データシステム向けの可用性の高いデータベースを目指して開発したもので、2009年にApache Software Foundationに寄贈、2010年よりトップレベルプロジェクト(TLP)として開発されている。

 Cassandra 3.0は、2013年8月に公開されたバージョン2.0に続くメジャーリリースとなる。大きな特徴としては、マテリアライズドビューの導入がある。サーバーサイドの非正規化処理を自動化するもので、クライアント側での非正規化処理が不要となり、元となるデータとビューの間での一貫性を強化できる。通常のCassandraリードパスを利用して高速に各ビューの取得などができ、アプリケーション開発を簡素化できるとしている。ユーザー定義関数もサポートし、Cassandraのノード上で実行するコードを作成できるようになった。

 Cassandra Query Language(CQL)も強化され、スキーマメタデータテーブルでCQLのTypenameを利用できるようになった。ストレージフレームワークの再構築により、平均して50%のストレージ節約が可能という。

 これらに加えて、Pigのサポート廃止、SegmentedFileでの循環参照の削除、バッチログライトパスの改善といった細かな機能強化とバグ修正が行われている。

Apache Cassandra
http://cassandra.apache.org/