Opera創業者らが新しいWebブラウザ「Vivaldi」を発表

 Webブラウザ「Opera」のオリジナル開発者の一人、Jon Stephenson von Tetzchner氏らが1月27日、新しいWebブラウザ「Vivaldi」を発表、技術プレビューを公開した。WindowsおよびMac OS X、Linuxに対応、プロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。

 von Tetzchner氏は、後に「Opera」となるWebブラウザの開発を始めた数人の開発者の1人。氏はその後創業したOpera SoftwareのCEOに就任したが、2011年にCEOを退任した。Operaはその後レンダリングエンジンを独自の「Presto」からWebKitに変更している。また、von Tetzchner氏は2013年末にVivaldi Technologiesを立ち上げ、フォーラム、ブログ、写真共有、メールなどを提供するVivaldi.netを提供していた。今回Vivaldiのチームは「今のOperaの方向性は開発当初から大きく変わっている」とし、「最初にOperaの構築を支援したユーザーコミュニティと貢献者のために応えていない」と判断し、新しいWebブラウザ開発に取り組むことにしたという。

 Vivaldiは「高速、豊富な機能、ユーザー中心」にフォーカスしたWebブラウザで、JavaScriptおよびUIフレームワーク「React」を利用してユーザーインターフェイスを構築し、Node.js、BrowserifyなどのWeb技術を利用する。レンダリングエンジンはChrominiumの「Blink」を採用。公開した技術プレビュー版はVivaldiの方向性を示すことを目的としており、主要な機能もすべて揃っておらず、完璧からはほど遠いとしている。

 機能としては、新しくタブを開いたときによく利用するサイトをサムネイル表示してすぐにアクセスできる「Speed Dials」や設定、履歴、開いたタブ、ブックマークなどに迅速にアクセスできるキーボードショートカット「Quick Commands」などOpera時代の機能のほか、タブのグループ化「Tab Stacks」、ブラウジングしながらメモを取れる「Notes」などがある。

 このほか作業中のものとして、メール機能、Notes/ブックマーク/履歴/セッションのデバイス間での同期、空間ナビゲーション、拡張などを挙げている。Operaの特徴だった性能面では「最速を目指す」としている。

Vivaldi
https://vivaldi.com/