「PHP 5.6」リリース、「...」を使った可変長引数をとる関数定義や2GB以上のファイルアップロードをサポート
PHP開発チームは8月26日、「PHP 5.6.0」を公開した。定数宣言などにスカラー式を使用できるconstant scalar expressionsの導入やデバッガ「phpdbg」などの新機能が含まれている。
PHP 5.6は、2013年6月にリリースされたPHP 5.5に続く5系の最新安定版。新機能としてはconstant scalar expressionsの導入や**演算子による指数演算、「use」キーワードを使った関数や定数のインポート、2GB以上のファイルアップロードサポート、SAPIと統合されたインタラクティブデバッガ「phpdbg」などがある。
Constant Scalar Expressionsは、名前付き定数の宣言や引数のデフォルト値などでスカラー式などを指定できるようにするもの。また、「…」演算子を使って可変長引数を取る関数を定義できるようになった。
phpdbgはSAPIモジュールとして実装されたデバッガ。軽量かつパワフルで、コードの性能に影響を与えることなく環境を管理できるという。柔軟なブレークポイント、eval()を使ったPHPへのアクセス、ユーザーランドAPIなどの特徴を持ち、PHP 5.4以上で利用できる。
そのほか、POSTで送信されたデータを格納しておくためのメモリ使用量の大幅な削減や、拡張ライブラリ内での演算子オーバーロードの実装なども行われている。また、デフォルトの文字エンコーディングはUTF-8となった。
PHP 5.6には後方互換性のない変更も含まれており、PHP 5.5からのアップグレード用にマイグレーションガイドを提供している。
The PHP Group
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