OpenStackの「Trove」を基盤とするデータベース仮想化エンジン「Tesora DVE」、オープンソースで公開

 米Tesoraがデータベース仮想化エンジン「Tesora Database Virtualization Engine(DVE)」をオープンソースソフトウェアとして公開した。「OpenStack Icehouse」のDatabase as a Service(DaaS)「Trove」をベースとし、需要に合わせたデータベースのスケールアウトが可能という。

 TesoraはDaaSプラットフォームを開発するベンチャー企業で、クラウド基盤ソフトウェアOpenStack上でのDaaS技術を開発している。OpenStackのDaaSプロジェクト「Trove」の開発に貢献しており、データベース管理システム(DBMS)自体に仮想化機能を持たせるのではなく、仮想化された環境上で既存のDBMS技術を運用するフレームワークというアプローチを取る。セルフサービスプロビジョニング、単一の管理インターフェイス、データベース向けの単一のAPI、自動バックアップ・リカバリなどの機能を持ち、管理を合理化できるという。Troveは、4月に公開された「OpenStack Icehouse」で統合された。

 TesoraのDatabase Virtualization Engine(DVE)は、旧名称「ParElastic Database Virtualization Engine」の下でプロプライエタリ技術として提供されていた。オープンソースソフトウェアとして公開したTesora DVE 1.6はOpenStack Troveを中核のプラットフォームとする。ベースとするストレージに依存することなく動的にクエリ処理機能を追加でき、マルチテナントにも対応する。需要に合わせ、コードに変更を加えることなくデータベースをスケールアウトできるという。MySQL、MariaDB、Percona、Amazon RDSをサポートし、クラウドおよびオンプレミスのどちらでも実装できる。

 AGPL version 3で公開する無償のCommunity Editionのほか、24時間365日サポートが付き、Webベースのユーザーインターフェイスを持つEnterprise Editionも提供される。

米Tesora
http://www.tesora.com/