米Red Hatが仮想化管理「RHEV」とIaaS基盤「RHCI」の最新版を発表

 米Red Hatは1月22日(米国時間)、クラウド製品の最新版として「Red Hat Enterprise Virtualization(RHEV) 3.3」と「Red Hat Cloud Infrastructure(RHCI) 4.0」を発表した。同社はクラウド基盤OpenStack対応にフォーカスしており、これらを利用してプライベートとパブリックの両クラウドを組み合わせて利用するハイブリッドクラウド戦略を強化する。

 2製品のアップデートは、2013年12月に一般公開した「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform 4.0」に続くものとなる。Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platformはオープンソースのクラウド基盤OpenStackベースの商用版クラウドプラットフォームで、4.0は同年10月にリリースされた「OpenStack 2013.2(Havana)」をサポートしている。

 Red Hat Enterprise Virtualization(RHEV)は、KVMをベースとした仮想化管理ソフトウェア。最新版ではOpenStackサポートを強化し、イメージ管理サービス「OpenStack Glance」と仮想ネットワークサービス「OpenStack Neutron」を新たにサポートした。これによりプライベートクラウドやデータセンター仮想化など共有インフラ環境での仮想マシンテンプレートの保存、高度なネットワーク設定が可能になるという。

 また、セルフホスティングエンジンを導入、RHEVを仮想マシンとして実装できるため別途サーバーを立てる必要がなくなった。6月に公開した3.2で導入したプラグイン機構をベースに、新たに仮想マシンのバックアップと復旧のためのAPIが加わった。これによりサードパーティのバックアップツールなどを利用できる。まずは、Hewlett-Packard(HP)、NetApp、Symantecの3社のツールをフル対応する。

 Red Hat Cloud Infrastructure(RHCI)はプライベートIaaS基盤で、OpenStackを土台としたパブリッククラウドのような拡張性のあるクラウドインフラを構築できる。RHEVベースの仮想ソリューション、それにRed Hat Linux OpenStack Platformと連携するクラウドフレームワークの両方を提供し、既存の仮想環境とプライベート/パブリッククラウドリソースを組み合わせることができる。ヘテロジニアス管理ツール「Red Hat CloudForms」も含み、さまざまなハイパーバイザー環境でオペレーションを管理できるという。

 最新版ではRed Hat Enterprise Linux OpenStack Platform 4.0との連携を強化し、「Red Hat Enterprise Linux 6.5」とOpenStack Havanaをなどの技術を土台とした環境を構築できるとしている。

米Red Hat
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