「GNU Octave 3.8.0」リリース、ついにGUIを搭載

 2013年12月31日、数値解析ソフトウェア「GNU Octave 3.8.0」がリリースされた。新機能としてGUIが搭載されたほか、OpenGLによるグラフィック描画のサポートなど多数の強化が加わっている。

 GNU Octaveはオープンソースで開発されている数値解析ツール。Linux/UNIXのほか、WindowsやMac OS Xでも動作し、完全ではないが商用ソフトウェア「MATLAB」との互換性を持つ。数値計算のほか、データ視覚化のためのグラフ機能も搭載する。ライセンスはGPLv3。

 GNU Octavev 3.8での大きな新機能として、GUIの導入がある。「ここ数年ユーザーから最もリクエストが多かった機能」と開発チームは説明しているが、3.8ではまだ洗練されていないことからプレビュー扱いで、次期4.0でデフォルトになる予定という。なお、GUIに関してはまだ未解決の問題が残っており、ユーザーや開発者にフィードバックや貢献などの支援を求めている。

 また、従来はグラフなどの描画にgnuplotが使われていたが、本バージョンではFLTKウィジェットおよびOpenGLを使ったグラフィック描画がデフォルトとなった。OpenGL/FLTKが利用できない場合は引き続きgnuplotを利用できる。OpenGLでの印刷や保存にはgl2psを利用するが、同ライブラリは同梱しておらず別途用意する必要がある。

 関数定義のネスト機能のサポートなど新しい文法や表記も追加されているほか、FLTKツールキット向けTeXパーサーの実装、MATLAB互換の強化、Octave ForgeのJavaパッケージをOctaveコアに移植するなど、多数の細かな機能が加わっている。

GNU Octave
http://www.gnu.org/software/octave/