Firfox 25リリース、Web Audio APIが実装される
Mozillaは10月29日、Firefoxの最新版「Firefox 25」を公開した。新たに「Web Audio API」が実装されており、ゲームプラットフォームとしてのWebを実現するという。また、細かい使用感の改善なども行われている。
Firefox 25は、9月中旬に公開したバージョン24に続くリリースとなる。WindowsおよびMac OS X、Linux向けのデスクトップ版と、Android向けのモバイル版がリリースされている。
デスクトップ版では、「Web Audio API」が新たに実装された。WebページやWebアプリケーション上でオーディオの操作と再生を行うためのAPIで、モジュラールーティング技術を利用、これにより複雑なオーディオ処理を実装できるという。なお、このAPIはドラフト段階であり、実験的技術と位置付けられている。
使い勝手の改善としては、閲覧中ページの全文検索などを行う検索バーがタブ間で共有されなくなった点がある。また、リセット後に以前のセッション状態が自動保持されるようになった。前回の利用から1か月以上が経っていた場合、ほかのWebブラウザから設定や履歴を読み込むかどうかを尋ねる画面が表示されるようにもなっている。新しいタブを開いた際に、ページのサムネイルが表示されないバグも修正されている。
開発者向けとしては、CSS3の「background-attachment:」プロパティで「local」を指定できるようになったほか、ECMAScript6の関数が多数実装された。また、iframe要素での「srcdoc=””」属性がサポートされ、iframe内のコンテンツを直接Webページ内に埋め込めるようになっている。
Android版では「Guest Browsing」機能を導入した。一時的にほかの人にFirefoxを操作させる場合などに利用できるもので、ブラウジングの履歴や開いていたタブ、ブックマーク、パスワードなどへのアクセスをロックし、安全性やプライバシーを強化するという。メニューボタンからGuest Browsingを有効にすると、ブラウザは新しいプロフィールを再スタートし、ゲストがセッションを終了するとゲストの情報を消去する。友達や家族に端末を貸す際に有用な機能としている。
カスタマイズ機能も強化され、自分の写真をデバイスの壁紙にするなどのことが可能となった。また、同一Webページ内でSSL暗号化されたコンテンツと暗号化されていないコンテンツが混在している場合に、これを遮断できる「Mixed Content Blocker」も実装されている。これはデスクトップ版ではすでに導入されていた機能だが、Android版でも有効になった。
Firefox 25はプロジェクトのWebサイトより入手できる。
Firefox
http://www.mozilla.jp/firefox/
Mozilla
http://www.mozilla.org/