言語対応を強化したメンテナンスリリース「Apache OpenOffice 3.4.1」が公開

 The Apache OpenOffice Projectは8月23日、オープンソースのオフィススイート最新版「Apache OpenOffice 3.4.1」を公開した。3.4系初のメンテナンスリリースとなり、バグ修正のほか、言語サポート、プラットフォーム互換性などが強化されている。

 Apache OpenOfficeは米OracleがOpenOffice.orgとして所有していたプロジェクトだが、2011年6月にApache Software Foundation(ASF)へと移管され、ASFのインキュベータープロジェクトとして再スタートしている。プロジェクトは2012年5月に初の正式版として「Apache OpenOffice 3.4.0」をリリースしており、公開後は228か国から約1200万回のダウンロードがあったと報告している。

 3.4系で初のメンテナンスリリースとなる3.4.1では、69件のバグが修正されている。修正されたバグとしては「Calc」での取り消し(Undo) とやり直し(Redo)に関する問題や、言語ツールインストールの際に「Calc」や「Writer」がフリーズする問題などが挙げられている。また、拡張機能もクリーンアップされ、自動アップデートチェックはデフォルトで再有効化された。サードパーティによる拡張(Extensions)やテンプレート(Templates)を集めて提供するWebサイトも一新されている。Extensionsは628件、Templatesは2388件が開発・公開されている。

 言語ではフィンランド語など5つが新たにサポートされ、オランダ語などすでにサポートされている言語の一部も改善した。合計20言語に対応するという。プラットフォームではWindows 8対応を強化した。現在、WindowsはXPから8まで、Linux(x86およびx86_64)、Mac OS X(10.8 Mountain Lionを含む)に対応しており、コミュニティではBSD、Solaris、OS/2ポートに向けた作業も進んでいるという。

 開発チームは次期版「Apache OpenOffice 3.5」に向けた開発を進めていることも報告している。「Microsoft Office」との互換性改善、性能やユーザビリティの強化が予定されており、リリースは2013年第1四半期を目標としているとのことだ。さらにメジャーアップデートとなる「Apache OpenOffice 4.0」については、「IBM Lotus Symphony」からの機能が盛り込まれる予定という。

 Apache OpenOffice 3.4.1はプロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。

The Apache OpenOffice Project
http://www.openoffice.org/