KDDI研究所、Androidベースのセットトップボックスを試作

 KDDI研究所(本社:埼玉県ふじみ野市)は2009年11月13日、携帯電話向けプラットフォーム「Android」をベースにしたセットトップボックス(STB)を試作したと発表した。IPTVフォーラム技術仕様に準拠したSTBで、Androidを採用したのは世界初という。Andoroid携帯電話と同じコンテンツやアプリケーションを利用できる。

 Andoroidアプリケーション連携の検証などのプラットフォームとして試作した。Androidは、Linuxカーネル上にJava VMを搭載するという汎用的なアーキテクチャを持つ。このため、携帯電話以外にも、STBやカーナビ、デジタル家電などの組み込み機器用OSとして利用する試みが進んでいるという。

 試作機は、基本機能として、(1)IPTVフォーラム技術仕様準拠のVOD受信機能(2)IPマルチキャスト放送受信機能(3)アプリケーション連携機能——を搭載。また、今後、携帯電話への採用が予想される近接無線転送技術「TransferJet」を搭載し、STBと携帯電話間でのシームレスなコンテンツ連携ができるという。

 同社は、STBと携帯電話で同じコンテンツやアプリケーションを利用できることで、FMC(Fixed Mobile Convergence)連携を実現するアプリケーションプラットフォームになると期待。また、Androidアプリのアドオン機能によって、利用者のライフスタイルや好みに合わせたサービス提供も可能になるとしている。

 試作したSTBは、11月18〜20日にパシフィコ横浜(横浜市)で開催される「Embedded technology 2009/組込み総合技術展」のOESF(Open Embedded Software Foundation)ブースで展示する。

KDDI研究所
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