Linux Kernel Summitに合わせてLinus Torvaldsが来日
第9回Linux Kernel Summitならびに本日からのJapan Linux Symposiumに合わせて、Linus Torvalds氏(Linux創始者、Linux Foundationフェロー)が来日している。本日午前には、蝶ネクタイでおなじみのJames Bottomley氏(Novell、Linux Foundation Technical Advisory Board)も同席して記者会見を行った。
記者会見では主に記者からの質問を中心に展開され、開発モデルについて多く語られた。Linus Torvalds氏は、日本のほうから推進されてきた感触があるという組み込み・ミニデバイスに対応した開発に関して、将来的にどういったものになるか自身は予想はできないが、従来のOSが持っていた機能以上のことを求められている感触を持っていると述べた。また、1回限りの開発で終わりがちな組み込みの分野はLinux上においても同じであり、継続性のある通常のLinuxカーネルの開発モデルとの関係では課題であるという。一方で「そのミスマッチが面白い」と語った。
開発作業については、自分のやりたいことは数年前に実現しており、いまはまわりの人からの需要・要求を解決してくことがモチベーションになっているという。現在の開発環境についての質問に対しては、「作業内容によって最適な環境はさまざまだ。普段はメールチェックのコードのマージが主な作業である」という前置きをしたうえで、Nehalem CPU、8GBのメモリ、高速なHDDを使っていると語った。
Japan Linux Symposiumの技術セッションは、10月23日まで秋葉原の秋葉原コンベンションホールにて開催されている。直接開発者に意見が届く機会であり、国内で活躍されている方たちとも意見交換できる場でもあるので、いまからでも参加されてみてはいかがだろう。