国産のオープンソースOS「Mona OS ver.0.3.0」公開
国産のオープンソースOSの最新版「Mona OS ver.0.3.0」が2009年10月10日公開された。日常使用を目指した初のリリースで、音楽再生、Webサーバの動作、インタラクティブなシェルでの作業が可能になった。
Mona OSは、大規模掲示板「2ちゃんねる」から発祥したオープンソースOSで、ひげぽん(蓑輪太郎)氏らが中心となって開発を進めている。UNIXやWindowsとの互換性を求めない完全新規のプリエンプティブマルチタスクOSで、マイクロカーネルとして実装されているのが特徴。
0.3.0では、標準入出力とパイプを実装し、スレッドAPIを改善。また、APMのサポート、スタック自動伸長機能などを追加し、メモリ管理も改善した。さらに、サウンドドライバ・プレイヤーの追加、uIP httpdの移植、Schemeシェルの追加などを行い、KVM virtio-netドライバを追加して仮想環境にも対応した。
通常パッケージのほか、ブータブルISOパッケージ、batファイルを起動するだけで試用できるQEMU同こんパッケージを用意した。ライセンスはMITで、誰でも自由に使える。
今後のロードマップでは、BSDソケットの移植、Schemeインタプリタ「Mosh」の移植、Webブラウザの開発などを予定している。なお、ひげぽん氏は同OSの開発で、情報処理推進機構の2007年の未踏ソフトウェア創造事業「天才プログラマー/スーパークリエータ」に選出されている。
Mona OS
http://www.monaos.org/
ひげぽん氏のブログ「ひげぽん OSとか作っちゃうかMona-」
http://d.hatena.ne.jp/higepon/