日立、最上位ブレードサーバ向け新仮想化機構を開発、オーバヘッドを25%軽減

 日立製作所は2008年6月4日、独自仮想化機能を搭載した最上位ブレードサーバ「BS1000」向けの仮想化機構「Virtage(バタージュ) Version 3」を開発したと発表した。仮想化オーバヘッドを最大で約25%軽減できるもので、同機構を標準搭載したXeonサーバブレードの販売を開始した。

 Virtageは、ハードウェア実装によって高い性能と信頼性を備えた仮想化機構。最新のVirtage Version 3では、I/Oの仮想化をハードウェアでも実行する「I/Oアシスト機構」を採用することで仮想化オーバヘッドを軽減した。同時に、I/Oスループットも最大で約10%向上させ、物理サーバと同等のI/O性能を実現した。

 このほか、論理サーバの接続情報を引き継ぎながら別の物理サーバに移動する「論理サーバ移動機能」を搭載。同機能に合わせて、論理サーバ移動コンサルテーションサービス(仮称)も提供する。料金は個別見積もり。また、時刻制御アルゴリズムを最適化して、論理サーバ内の時刻誤差発生を抑えた。

 Virtage Version 3搭載サーバブレードは、Xeon X5460(3.16GHz)/E5430(2.66GHz)を最大2基搭載可能。価格は100万8000円から。また、ハードウェアI/Oアシスト機能を搭載したI/Oモジュール(シャーシごと搭載)が21万円から、Virtage I/Oアクセラレータ(ブレードごと搭載)が33万6000円から。

 同社によると、2007年10月以降に出荷したサーバブレードはVirtage Version 3にアップグレード可能。それ以前の製品はサーバブレードをリプレースする必要がある。【鴨沢 浅葱/Infostand】

日立製作所
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