ブログ・プラットフォーム、LifeType

  LifeType はブログとしての機能を完備したGPLブログ・プラットフォームだ。MySQLデータベースとPHPを利用する。正常にインストールして使用するにはサーバーにアクセスする必要があるが、インストール自体はやさしく、MySQLデータベースも必要なテーブルすべてもウィザードが作ってくれる。ピング、トラックバック、コメント、モバイル・ブロギング、RSSフィードなどといったブログの「標準」機能をすべて備えているほか、単一の管理システムで複数のブログと複数のユーザーを管理するために必要な機能も完備している。ブログは一つだけ、ユーザーも一人だけという場合でも、LifeTypeの持つ機能と柔軟性は大いに役立つだろう。

 インストールで最も時間を要するのはファイルをサーバーにアップロードする作業だ。完了後、ディレクトリーとファイルのパーミッションを適切に設定し、ブラウザーで「http://mysite.com/lifetype-1.2.5/wizard.php」を開くとウィザードが現れる。ここでMySQLデータベースが必要になるが、既存のものでよく、新たに作成することにしてもよい。存在しない場合はウィザードが作成してくれる。試用では、LifeTypeがデータベースを自動作成する際の命名規則とホストの相性がよくないので、ホストに準じた名前のデータベースを自分で作成し、ウィザードに設定した。ここから先のインストール作業はテンポ良く進む。ブログ名と初期ユーザーとテーマを設定し、このウィザード・ファイルを削除。これで準備は完了だ。

管理機能

 ブログ・プラットフォームを使った経験があるなら、LifeTypeを使うのは簡単だ。デフォルトのテーマには管理パネルへのリンクがあるので、これを使えば簡単に管理システムに入ることができる。管理パネルは簡素な作りで、「Manage」、「Resource Center」、「Control Center」、「Administration」、「Logout」という5つのタブから構成されている。

 デフォルトで開いているのはManageタブだ。記事、カテゴリー、リンク、フィールドを作成・管理するためのオプションが並んでいる。記事を新規作成するためのフォームには標準で表題と本文を記入するフィールドがあるが、カスタム・フィールドを追加することもできる。たとえば、道路なら何でも扱うブログ「公道と脇道」を作る場合なら、「道路名」や「実走日」という名のフィールドを追加することになるだろう。LifeTypeのプラグインの多くはカスタム項目を生成するため、プラグイン固有のフィールドを削除しないよう注意すること。

 記事の管理では、各記事について閲覧回数などの統計をリアルタイムで調べることができる。スパム対策としては、Bad Behaviorプラグインがあらかじめインストールされている。また、ベイズ・スパム・フィルターを内蔵しており、コメントを管理する際、スパムにマークを付けて削除するだけでフィルターに学習させることができる。

 記事の編集画面はWordPress風だが、面白い機能もいくつか備えている。たとえば、Insert Videoボタン。ビデオのURLを入力するだけで可変サイズのビデオ・ウィジェットを挿入することができる。Insert Audioボタンも同様だ。また、クリックするだけで記事の任意の場所に日付と時刻を挿入する機能、不適正なパラグラフ・タグやでたらめな文字、不正な構文などといった「ゴミ」コードを自動的に整理する機能、すべての書式を削除する機能、フルスクリーン編集モードなどもある。このフルスクリーン編集モードは気に入った。書き込む領域が大きく、記事の全文は無理でも、今書いている部分を一望に収めることはできる。

 次に、Resource Centerタブを見てみよう。LifeTypeでリソースというのはアップロードしてアルバムに保管した画像ファイルなどのことを指し、記事に添付したり文中に置いたりすることができる。このタブでは、リソースのアップロードと管理、アルバムの作成と管理を行う。

 次は、Control Centerタブ。ブログの名称、デフォルトのカテゴリー、フロント・ページに表示する記事の数、コメントを全体として許容するか禁止するか、といったブログ全体に関する設定を行う。ブログの構成オプションはきわめて柔軟だ。独自のユーザー・オプションを設定したり、自分のパスワードを変更したり、プロファイルの写真を追加したりするのもこのタブだ。管理者として、ほかのユーザーの追加・管理も可能。また、テンプレートをインストールすることもできる。ただし、インストールしたテンプレートを利用するにはブログの設定ページに戻りドロップダウン・メニューで選択する必要がある。テンプレート関連のオプションは一個所にまとめた方が使いやすいと思うが。

 次は、Administrationタブ。ここにある一部の機能はほかのタブにもある。たとえば、ユーザーの作成機能はControl Centerタブにもあった。2つのタブを行きつ戻りつして両者を比べてみたところ、違いは、特定ブログのユーザーだけでなくグローバル・ユーザーのオプションもあるということだけだった。ブログとカテゴリーの管理も、ほかのタブにあった機能だ。ほかに、ベイズ・フィルター、デフォルトのファイル・アップロード・ディレクトリー、URLフォーマット、LifeTypeの組み込み検索機能のオプションといったグローバル設定ができる。また、奇妙なことに、サーバーにアップロードしたプラグインの構成や有効化もできる。なぜ奇妙かというと、プラグイン管理をAdministrationタブに置く理由はないと思われるからだ。テンプレート管理はControl Centerタブにあるのだ。

その他の機能

 LifeTypeでは、運用中にサブドメインを作成することができる。これは、ユーザーにブログ機能を提供したいサイト・オーナーにとって便利な機能だ。ただし、この機能を利用するには、サーバーが自分の管理下にあるか、ホストがサブドメインのワイルドカード・サポートを許容していなければならない。サーバーがワイルドカード・サブドメインを許容していれば、ブログの名称またはユーザー名に基づいてサブドメインを自動作成するように設定することができ、ユーザーがブログの作成を指示すると、直ちにblogname.domain.comあるいはusername.domain.comでアクセスできるようになる。

 ほとんどのブログ・プラットフォームと同様、LifeTypeブログの外観もテンプレートに大きく依存する。「公式」テンプレートは十数種類しかないが、LifeTypeのテンプレート編集プラグインを使えば、コードに関する知識がなくても任意のテンプレートを自分の好きなように変更することができる。

 コマンドの中には直感的に理解しにくいものもあるが、すぐに慣れる程度の難しさだ。しかし、その中に1つ、LifeTypeを試用したわずかな時間でも私を極度のいらいらに陥らせた「機能」があった。複数ブログの管理に関するインタフェースだ。ブログのメイン・ページから管理システムに入るのは容易で、何の問題もない。しかし、開くページは、最後に追加したブログのための管理画面であり、それまで開いていたブログではない。そのブログを管理したければ、画面右上のドロップダウン・メニューで切り替えなければならないのだ。たとえば、いざ設定を変更しようとManage Postsページを開き、変更する直前に、それが今まで開いていたブログの管理画面でないことにハタと気がついたとしよう。ホッとしつつ、メニューから変更したいブログを選択する。そして、またびっくりする。Manage Postsページではなく、「New Post」ページが開くのだ。些細なことのように思うかもしれないが、利用できるオープンソース・ブログ・プラットフォームが数多くある中、このイライラは私にとってはLifeTypeに乗り換えるのをためらう十分な理由になるのだ。

 LifeTypeは強力で完備したブログ・プラットフォームだ。困ったときには役立つかもしれないが、私は今困った状況にはない。したがって、これからもWordPressを使うつもりだ。LifeTypeを試用してみたい場合は、インストールしなくてもOpenSourceCMS.comにライブデモがある。

Tina Gasperson ビジネスやテクノロジーに関する記事を執筆、業界で著名な雑誌に掲載されている。1998年からフリーランス。

Linux.com 原文