東京大学とサン、Ruby/JRubyなどで共同研究

 東京大学とサン・マイクロシステムズ(本社:東京都世田谷区)は2008年1月10日、産学連携モデルによる2つの研究テーマで、共同研究に着手したと発表した。「RubyとJRubyでのマルチVirtual Machine(MVM)環境の実現」と「Fortress上でのスケルトン並列プログラミング手法に基づいたライブラリ開発」の2件。成果はオープンソースで公開する予定。

 東京大学が進めている産学共同研究の枠組み「Proprius21」(プロプリウス21)に基づくもので、同スキームで実現した初の具体的な海外共同研究になるという。米Sun Microsystemの開発チームと東京大の研究者グループが参加して共同で取り組む。期間は2009年9月末までで、サンは当初1年分の予算として、それぞれのテーマに10万ドルを拠出する。

 「RubyとJRubyでのマルチVirtual Machine(MVM)環境の実現」は、プログラミング言語Rubyと、そのJava上の実装であるJRubyにおけるマルチVM環境の実現を目指す。これまでRubyで複数アプリケーションを実行すると複数のインタプリタを起動するためメモリ上の問題があったが、マルチVMにより効率的な処理が可能になるという。

 「Fortress上でのスケルトン並列プログラミング手法に基づいたライブラリ開発」は、サンが開発したHPC向け言語Fortress上で、汎用並列計算機構を抽象化。並列性を意識せずスケーラブルなプログラミングを可能にするスケルトン並列プログラミング手法に基づくライブラリを開発する。

東京大学
http://www.u-tokyo.ac.jp/

サン・マイクロシステムズ
http://jp.sun.com/