新聞・出版業界:コンテンツを検索対象から除外可能にする仕様を策定

 世界新聞協会(WAN、本部・パリ)などが参加する業界団体ACAPは11月29日(米国時間)、検索エンジンがウェブサイトのデータを取得する際のルールを規定する技術仕様「Automated Content Access Protocol」(ACAP、バージョン1)を公開した。ウェブサイト内コンテンツの著作権保護に役立てることを目指すもので、関係企業に導入を呼びかける。

 ウェブサイトの検索サービスは、「クローラー」(ロボット、スパイダー)と呼ばれる自動プログラムを使って、膨大な数のサイトのデータを取得。検索可能にするためのインデックスを構築している。

 ACAP仕様は、このクローラーに対して、コンテンツごとにデータを取得の可否を指示する。サイト内に置いてあるテキストや画像などのうち、著作権で保護されているものをインデックス化させないことで違法使用を回避し、新聞・出版社と検索企業各社の対立を解決できるという。

 ACAPは、WANのほか、国際出版連合(IPA)、欧州出版理事会(EPC)が中心となっており、仕様策定では、検索サービス各社も協力した。実効を持たせるためには、サイト側とクローラーの双方が準拠しなければならないため、オープンな技術仕様として無償公開した。08年末までの普及を目指す。【高森 郁哉/Infostand】

ACAP
http://www.the-acap.org/