リスク管理:世界の大企業の6割が重大リスク経験、備えは不十分 IBM調査

 米IBMが世界79カ国の大企業の最高財務責任者(CFO)を対象に実施した調査によると、約6割が重大なリスクに直面し、その半数近くが、備えが不十分だったという。同社が10月24日(米国時間)発表したもので、「驚くほど高い比率」(同社)としている。

 売上高50億ドル以上の大企業の計約1200人のCFOを対象とした調査。それによると、CFOたちの62%が、過去3年の間に企業に対する重大なリスクを経験しており、うち42%が、そのリスクに対処する準備が不十分であったと認めたという。

 リスクの種類は、「戦略的リスク」が32%でトップ。以下、「地政学的リスク」(17%)、「環境・健康リスク」(17%)、「財務リスク」(13%)、「運営上のリスク」(13%)、「法務・コンプライアンスのリスク」(8%)など。

 IBMは、グローバリゼーションによって、大きなチャンスが開かれる一方で、企業はより多くのリスクにもさらされていると指摘している。

 CFOは最高経営責任者(CEO)とともにリスク管理を担当するようになっており、調査でも「企業内でリスク管理を主導するよう期待されている役職」はCFOであると答え人が最も多く、61%に達した。【高森 郁哉/Infostand】

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