IBM、Web上の日常作業を自動実行するサービスを開始――ユーザーの定期的なタスクをスクリプト内に記録

 米国IBMは9月26日、Web上で行われるユーザーの日常的な作業を簡素化するオンライン・サービスの提供を開始した。

 「CoScripter」と呼ばれる同サービスは、インターネット・ユーザーが定期的に実行するタスクを記録し、後で自動実行するというもので、これを利用すれば同じ検索作業やジョブを繰り返す必要がなくなる。

alphaworks.jpg
CoScripterのデモ( alphaWorks

 CoScripterは、IBMのアルマデン・リサーチ・センターで開発され、同社の alphaWorks サイトで利用できる。alphaWorksは、IBMの研究開発部門から提供された最新のソフトウェアや開発中のツールを試用できる早期導入者向けのオンライン・コミュニティである。

 CoScripterを使えば、Webサイト上での作業をスクリプトとして取り込んでおき、あとで同じ作業を自動実行することができるほか、作業情報をほかのユーザーと共有することも可能だという。

 IBMは声明の中で、「CoScripterを使えば、電子メールのチェック、飛行機の到着時刻や運航状況のチェック、地域内にあるWi-Fiホットスポットの検索といった、日常的に繰り返し実行する一般的なプロセスを簡素化することができる。このサービスは、『programming by demonstration』と呼ばれる手法を使い、人々が行う作業を観察してそれらのステップをスクリプトとして記録することにより、プロセスのステップを取り込む。またスクリプトはWikiと統合されており、他のユーザーとも簡単に共有できる」と述べている。

 CoScripterは一般消費者向けに開発されたサービスだが、同じタスクを繰り返し実行することの多いWeb 2.0アプリケーションのベンダーにとっても価値のあるサービスだ。

 「CoScripterは、タスク実行プロセスを効率化する技術であり、これを使えば、何時間もかけてインターネット上で同じ検索作業を繰り返す必要がなくなる。また、重複するタスクをオンラインで実行するためのリソースも必要なくなるため、企業も経費を節減できる」(IBMの声明より)

(リンダ・ローゼンクランス/Computerworld オンライン米国版)

米国IBM
http://www.ibm.com/

提供:Computerworld.jp