Skype:大規模障害でダウン 多数のパソコンの同時再起動が原因

 IP電話サービスの「Skype」で日本時間16日から18日にかけて大規模な障害が起こり、原因を調査していたSkypeは20日(欧州時間)、非常に多くのユーザーがパソコンを同時に再起動したためだったと発表した。

 障害は16日午後ごろに始まり、ユーザーがサービスにログインできず、世界中の大半のユーザーが利用できなくなっていた。翌17日には徐々に復旧し、同日中にほぼ利用可能になった。

 Skypeの公式ブログによると、原因は「世界中のユーザーによる非常に短時間内でのほぼ同時再起動によるもの」で、16日にWindows OSの定期アップデート機能「Windows Update」で、非常に多くのユーザーが一連のパッチをダウンロードして一斉にパソコンを再起動した結果、ログイン要求の殺到と、ネットワークリソースの不足が起こったという。

 Skypeは、P2P(ピア・ツー・ピア)型のネットワークを構成するIP電話サービスで、ユーザーのパソコンが他のユーザーの通信も中継する仕組み。リソース割り当てアルゴリズムがどのパソコンに処理を任せるかを決めて、ネットワークを自己回復させる機能を備えているが、このアルゴリズムにバグがあったため正しく働かなかったという。

 同社は、障害は悪意ある攻撃などが原因ではなく、ユーザーのセキュリティに対する脅威はなかったと説明している。【高森 郁哉/Infostand】

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