ネット動画:「動画ダウンロード販売に将来性なし」米社予測

 米Forrester Researchは5月14日(米国時間)、有料動画ダウンロード市場は07年にピークを迎え、以降は衰退するという予測を発表した。代わりに、広告付きの無料動画サービスが主流になるとみている。

 米国では最近、Appleのほか、Amazon.com、Microsoftなどの大手がダウンロード販売に相次いで参入しており、同社の推計では、07年の有料動画ダウンロードの売上高は2億7900万ドルと、前年(9800万ドル)の約3倍に急増する見込みという。

 しかし、その一方、最近の調査によると、映画やテレビ番組を有料でダウンロードしたことのある成人ネットユーザーは、わずか9%。一部の愛好者にとどまっており、一般ユーザーには浸透していないことが分かった。

 また、家庭にHDDレコーダーが普及し、簡単にCMスキップが可能になったことも動画配信市場に影響を与えるという。広告モデルによる無料動画サービスでは、CMが確実に視聴されるため、今後コンテンツ企業や広告主が支持して、有料ダウンロードから無料配信へのシフトを後押しするとしている。【高森 郁哉/Infostand】

Forrester Research
http://www.forrester.com/