ChangeLog:Debianプロジェクトによる新リーダーの選出
Debianプロジェクトの開発陣は新たなプロジェクトリーダーとしてSam Hocevar氏.を選出した。
本年度の選挙戦では9名の候補者がノミネートされていた。Hocevar氏とのDebianプロジェクトとの関係は、同氏が開発者として参加した2000年にまで遡ることができる。またHocevar氏はその他にもVideoLANおよびWikipediaのプロジェクトにも参加している。
当サイトでは先月、Debianプロジェクトリーダー(DPL)の候補者たちに、各自が考えるDebianプロジェクトが直面している問題についての意見を求めた。その際にHocevar氏より得られた回答は、コアチームの増員を約束し、適切な報告を求めることで作業の迅速化を求めるというものであった。例えば具体的な発言として同氏は、Debianの「魅力を取り戻す」ことでより多くの人々を惹きつけるようにしたい、と述べている。
Hocevar氏はDebian開発者への資金供給の手段として望ましいのはGoogleのSummer of Codeのようなプロジェクトであるとしており、一部の開発者への資金提供を約束することでDebian 4.0をスケジュール通りにリリースしようとし、様々な物議を呼んだ末にその目的を果たし得なかったDunc-Tankプロジェクトについては否定的な見方をしている。Dunc-Tankに対してはDebianプロジェクト内部からの反発が根強く、結果的には否決されたものの、当時のプロジェクトリーダーAnthony Towns氏に対して罷免の提案が行われるという事態にまで発展したほどである。