グーグル、「Google Desktop 5」をリリース――UIの一部変更とともにセキュリティを強化
Google Desktop 5のサイド・バー |
Google Desktopは、電子メールやテキスト文書、閲覧したWebページといったPC上のコンテンツをインデックス化し、検索できるようにするツールで、無料で提供されている。ガジェットと呼ばれるユーティリティ・アプリケーションも実装されており、ニュースやカレンダー、予定表などの情報をデスクトップ上に表示させることができる。
グーグルの他のソフトウェアと同様に、Google Desktop 5もいまだ「ベータ」バージョンだが、6日に同社のブログで公開された。なお、グーグルのライバルとなるマイクロソフトやヤフーも、Google Desktopと同様のツールをそれぞれ提供している。
Google Desktop 5での変更点の1つは、フィッシング詐欺やWebサイトに隠された悪質なコードに対する防御策が強化されたことだ。Google Desktopに関しては、今年1月にセキュリティ・ホールの存在が発覚しており、新版のリリースはそうした不安を払拭するねらいもあると言えそうだ。
例えば、電子メールやそのほかのドキュメントの中に、悪質なコードが含まれている可能性があるとGoogle Desktopが判断した場合は、警告が発せられるという。悪質なコードとは、個人情報を盗んだり、悪意あるプログラムをダウンロードさせたりするWebリンクなどである。
同ツールで検索を行うと、ファイル名やテキストの断片を含む結果リストが作成される。このとき、同じように見える結果が作成される場合があるため、その内容を事前に確認できるプレビュー・ツールを新版には加えたと、グーグルは説明している。
新版では、画面左側に表示される縦型のコントロール・パネル(サイド・バー)も新しくなっている。PCの壁紙の色をサンプリングして、それと調和する色にサイド・バーを変更することも可能だ。さらに、ガジェットの外観にも手が加えられ、選別や閲覧がしやすくなった。
1月に見つかった脆弱性は、Google Desktopが稼働しているPC上のファイルを盗み見したり、不正なソフトウェアを実行したりするのに悪用されるおそれがあるというもので、グーグルでは修正済みとしている。だが、こうした脆弱性が存在することを同社に通知したウォッチファイアは、同ツールが今後も同様の脅威にさらされるおそれは残っていると述べている。さらに、2月末には新たな脆弱性も発覚し、グーグルは調査を開始した。
(ジェームズ・ニコライ/IDG News Service パリ支局)
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