イングレス、LinuxとDBを一体化した「Icebreaker」を正式リリース--「rPath Linux」との緊密な統合を実現
Icebreakerはこれまで「Project Icebreaker」という名称で開発が進められてきたもので、イングレスが2005年に米国CAから独立分離して以来、初めての製品となる。
同製品には、イングレスのオープンソースのデータベース・ソフトウェア「Ingres 2006」と、米国アールパスのLinuxディストリビューション「rPath Linux」が緊密に統合されている。Linux OSについては、Ingresデータベースの実行に必要なコンポーネントのみが搭載され、それはrPath Linuxディストリビューション全体の15〜20%に相当するという。
イングレスのエンジニアリング担当上級副社長、エマ・マクグラタン氏は、Icebreakerのメリットについて、「データベースとLinuxを組み合わせることで、システムの導入と管理を簡略化し、保守やサポートにかかるコストを削減できる」と説明している。
企業ユーザーにとって重要な要素となる保守については、データベースとOS、両方のパッチとアップデートが同時に提供されることになっている。また、Icebreakerには、ヴイエムウェアやゼンソースなどの仮想化技術のサポートも含まれる。
イングレスは、サードパーティ各社がIcebreakerをベースに各種のアプリケーションを構築することを期待している。マクグラタン氏によると、同社は対応アプリケーションの提供に向け、現在、オープンソースとクローズドソース両方のBI(ビジネス・インテリジェンス)ベンダー各社と交渉を進めているという。
Icebreakerは、x86互換のあらゆるLinuxサーバに対応し、ライセンスはGPLv2(GNU General Public License Version 2)が適用される。
(チャイナ・マーテンス/IDG News Service ボストン支局)
米国イングレス http://www.ingres.com/
提供:Computerworld.jp