「IE 7よりもFirefox 2のほうが勝る」──フィッシング検出テストでモジラが反撃

 米Mozilla Corporationは今週、Webブラウザの優位性を巡り、Microsoftに反撃を加えた。Mozillaは、「Firefox 2」に備わるフィルタのほうが、「Internet Explorer 7(IE 7)」のそれよりも正確にフィッシング攻撃を検出したというテスト結果を公開した。

 Mozillaがわざわざテストを実施したのは、9月末にMicrosoftが発表したテスト結果に反論するためだ。Microsoftは、独立系の調査グループに依頼したテストの結果をブログで発表し、IE 7のフィッシング防止フィルタが、Mozillaやマカフィー、アースリンクなどの競合製品よりも優秀であると主張していた。

 Mozillaは独立系コンサルティング会社のスマートウェアに対し、Firefox 2に備わるPhishing Protection機能の有効性に関するテストを依頼。テストの結果、Firefox 2のフィッシング防止機能のほうが、IE 7の同機能に比べて「より効果的」であることが判明した。

 スマートウェアの調査結果によると、Firefox 2はローカル・モードでの実行中、1,040フィッシング・サイトのうち820サイトをブロックし、精度は78.85%だった。ローカル・モードの場合、Webブラウザはローカルに保存されている既知のフィッシングURLリストをチェックする。一方、Ask Google(オンラインでアップデートされるフィッシング・サイトURLリストをチェックする)を通じて実行すると、Firefox 2は848サイトをブロックし、精度が81.54%へと向上した。

 IE 7の場合、フィッシング防止フィルタの自動チェック機能をオフの状態で実行すると、16サイトしかブロックできず、精度は1.54%だった。自動チェック機能をオンにしても、ブロックできたサイトは690で、66.35%という精度にとどまっている。

 また、Firefox 2でブロックできたにもかかわらず、IE 7でブロックできなかったサイトの数は243で、その逆は117だった。どちらもブロックできなかったサイトの数は65にすぎなかったという。

 スマートウェアによるテストは、PhishTankというサービスから提供されるフィッシングURL(XMLフィードで供給)を使い、10月19日から11月11日まで実施された。PhishTankはフィッシングURLの報告と確認を実施しているサービスで、今回のテストでは、1時間に1回の頻度でフィードをダウンロードし、新たに見つかったフィッシングURLをテスト用データベースに追加したとしている。

(エリザベス・モンタルバノ/IDG News Service サンフランシスコ支局)

提供:Computerworld.jp